サッカー選手の年俸は、単純な「額面」だけでなく、どの国でプレーしているかによって、実際に手元に残る金額が大きく変わる。特に南野拓実選手が所属するASモナコは、フランス・リーグアンに所属しながらも、モナコ公国の特別な税制の恩恵を受けられるクラブとして知られている。
同じリーグでプレーする選手でも、所属するクラブの所在地が違うだけで手取り額が倍以上変わることもある。今回は、南野選手のモナコでの年俸事情に注目し、なぜモナコでの手取りがスゴいのか、各国の所得税と比較しながら考察していく。
モナコでの手取りがスゴくなる理由
モナコは「タックスヘイブン」、個人所得税ゼロ!
モナコは「タックスヘイブン(租税回避地)」として知られ、住民に対して個人所得税が一切かからない。これは、フランスやイギリス、ドイツなどの国々とは大きく異なる点だ。
通常、プロサッカー選手のような高額所得者は、収入の40〜50%程度を税金として支払うことが一般的。しかし、モナコではその必要がない。つまり、南野選手が仮に年俸4.5億円(減額後の最新推定額)を受け取っている場合、フランス国内のクラブに所属する選手と比較して、手取り額が大幅に高くなる。
フランス国内クラブ vs. モナコの違い
南野選手が現在所属するASモナコは、フランス・リーグアンに所属しているが、モナコ公国の税制が適用される特例クラブだ。そのため、フランスの税制(最大約50%の所得税)を回避し、モナコの税制(所得税ゼロ)の恩恵を受けることができる。
例えば、同じリーグに所属するパリ・サンジェルマン(PSG)やマルセイユの選手は、年俸の半分近くを税金で持っていかれる。しかし、モナコの選手はそのまま全額を手取りとして受け取ることが可能だ。
南野選手の年俸4.5億円(最新)を例にすると…
| 所属クラブ | 年俸(推定) | 税率 | 実際の手取り額 |
|---|---|---|---|
| ASモナコ(モナコ) | 4.5億円 | 0% | 4.5億円 |
| パリ・サンジェルマン(フランス) | 4.5億円 | 約50% | 約2.25億円 |
この違いから、モナコに移籍することで南野選手はフランス国内クラブと同じ年俸であっても、実際の手取り額が倍近くになることが分かる。
各国の所得税の比較:南野選手のキャリアでの違い
南野選手は、これまでに日本、オーストリア、イギリス、モナコと、異なる国でプレーしてきた。そのため、国ごとの税制の違いによって、手取り額に大きな差が生まれている。
| 国 | 所属クラブ | 推定年俸 | 所得税率 | 推定手取り額 |
|---|---|---|---|---|
| 日本 | セレッソ大阪 | 1000万円 | 約20% | 約800万円 |
| オーストリア | ザルツブルク | 2.8億円 | 約50% | 約1.4億円 |
| イギリス | リヴァプール | 6億円 | 約45% | 約3.3億円 |
| モナコ | ASモナコ | 4.5億円 | 0% | 4.5億円 |
このデータからも、モナコの税制がいかに選手の実質収入に大きな影響を与えているかが分かる。
特に、イギリスのリヴァプール時代と比較すると、モナコでの年俸は約1.5億円減っているものの、手取り額ではモナコの方が多くなっている可能性もある。これは、税金が引かれないことによる大きなメリットだ。
主要な国々の最高所得税率をまとめます。
- フィンランド:最高税率は約56.95%で、世界でも最も高い水準の一つです。
- デンマーク:最高税率は約55.90%で、高福祉国家として知られています。
- 日本:最高税率は約55.97%で、累進課税制度を採用しています。
- フランス:最高税率は約45%で、社会保障費の負担も大きいです。
- ドイツ:最高税率は約45%で、連邦税や州税が含まれます。
- イギリス:最高税率は約45%で、高所得者に対する課税が強化されています。
- アメリカ:連邦税の最高税率は約37%ですが、州税が加算される場合があります。
- 中国:最高税率は約45%で、累進課税が適用されています。
- シンガポール:最高税率は約22%で、比較的低い税率が特徴です。
- 香港:最高税率は約17%で、アジアの中でも低税率地域として知られています。
- モナコ:個人所得税が課されないため、税率は0%です。
モナコ移住のハードルは高い!!
じゃあ自分たちもモナコに移住したい!!だって、美しい地中海の景観、温暖な気候、そして何より個人所得税ゼロという大きな魅力を持つ国だ。移住は可能なのだろうか?
特に世界中の富裕層やスポーツ選手、実業家にとって、税制の優遇は大きなメリットとなる。南野拓実選手も、ASモナコでプレーすることで、この特別な環境を享受している。しかし、誰もが簡単にモナコに住めるわけではない。
モナコに移住するためには、いくつかの厳しい条件をクリアする必要がある。まず、モナコ国内で住居を確保することが必須となる。不動産を購入する場合、ワンルームでも数億円、賃貸でも月額50万円以上が一般的な相場だ。さらに、モナコ国内の銀行に50万ユーロ(約8,000万円)以上の預金をする必要があり、財務的な安定性を証明しなければならない。これは、モナコ政府が「経済的に余裕がある人のみ」を受け入れる方針を取っているためだ。
加えて、モナコに1年以上住むためには、「レジデンス・カード(居住許可証)」の取得が必要となる。住居の確保、銀行残高の証明、無犯罪証明書の提出など、厳しい条件をクリアしなければならない。このため、モナコに住めるのはごく限られた人々に絞られる。
確かにモナコの環境は魅力的だ。税金の負担がなく、治安も非常に良いため、安心して暮らせる。しかし、そのメリットを享受できるのは、一部の富裕層や特別な職業の人々のみ。南野拓実選手のようなプロサッカー選手であれば、クラブのサポートを受けながら自然にこの環境に適応できるが、一般の人にとっては「憧れるけれど、現実的にはハードルが高い」というのが実情だ。
それでも、モナコという国の存在は、多くの人にとって夢のような場所であり続けるだろう。もし本気で移住を目指すなら、しっかりとした財務計画と準備が必要になる。
まとめ
今回は、南野拓実選手の年俸から見る税制の違いとモナコ移住のリアルを探ってきました。南野拓実選手のキャリアを通じて、各国の税制がサッカー選手の手取りに大きな影響を与えることが分かった。そのため、モナコでの4.5億円の年俸は、フランス国内クラブの6.5億円とお金という面では同等の価値がある。
モナコ移住には高額な家賃や生活費、銀行に50万ユーロ(約8,000万円)以上の預金が必要など、ハードルも高い。税制のメリットは大きいが、誰でも簡単に移住できるわけではなく、サッカー選手などの富裕層だけが住める「特別な国」となっていることを知れた。
今後も南野選手の活躍を応援する!

