遠藤航選手がリヴァプールに加入したとき、多くの日本のサッカーファンは驚いた。プレミアリーグの名門であり、世界的なビッグクラブの一員として、日本代表のキャプテンがどこまで通用するのか、大きな期待が寄せられた。
実際に遠藤選手はリヴァプールで堅実なプレーを見せている。守備的MFとして、試合終盤の安定感をもたらし、チームに欠かせない存在になりつつある。しかし、蓋を開けてみると 「途中出場が多く、先発の機会が限られている」 というのが現状だ。
リヴァプールの戦術に合わないのか? それともチーム内の競争が厳しすぎるのか? あるいはプレミアリーグ特有のフィジカルの問題なのか?
この記事では、遠藤選手の現在の評価、先発起用が少ない理由、リヴァプールでの役割、そして今後の可能性について、データや現地の反応を交えながら詳しく分析していく。
遠藤航リヴァプールの現状
遠藤航選手は、2023年夏にドイツのシュトゥットガルトからイングランドの名門リヴァプールFCへと移籍しました。しかし、移籍後の2024-2025シーズンにおいて、先発出場の機会は限られており、主に途中出場での起用が続いています。具体的なデータとして、遠藤選手はプレミアリーグで29試合に出場し、そのうち先発出場はわずか数試合にとどまっています。
この状況に対し、アルネ・スロット監督は「ハービーやワタ(遠藤)を先発させないというのは、いつも難しい決断だ」と述べ、起用法についての悩みを明かしています。
さらに、現地メディア『THIS IS ANFIELD』は、遠藤選手の途中出場について「最近の他のカメオ出演ほどは目立たなかったが、彼が出場した時点で試合には勝利していた」と評価しています。
これらの状況から、遠藤選手はリヴァプールにおいて重要な役割を果たしているものの、先発出場の機会が限られていることがわかります。
リヴァプールの戦術と競争環境を分析
遠藤航選手がリヴァプールに加入して以来、先発出場の機会が限られている背景には、クラブの戦術的な選択やチーム内の競争環境が影響しているようです。
リヴァプールの戦術的背景:攻撃的スタイルと中盤の役割
リヴァプールは、ユルゲン・クロップ監督の下で「ゲーゲンプレス」と呼ばれる攻守の切り替えを重視した戦術を採用しています。この戦術では、中盤の選手に対して高い運動量と攻撃参加が求められます。遠藤選手は守備的ミッドフィールダーとしての能力に定評がありますが、攻撃面での貢献度が現地メディアから指摘されています。
例えば、現地メディア『THIS IS ANFIELD』は、遠藤選手のプレーについて「守備面では安定感があるが、攻撃時の貢献度に課題がある」と評価しています。
遠藤選手の最大の強みは「守備力とデュエルの強さ」だ。シュトゥットガルト時代には、ボール奪取数がブンデスリーガでもトップクラスの数字を記録しており、その能力はリヴァプールでも確かに評価されている。
しかし、リヴァプールの戦術においては、守備だけでなく、攻撃の起点となるパス精度やビルドアップ能力も求められる。遠藤選手はシンプルなパスは正確に通せるが、プレミアリーグのトップクラブではより高いテンポのプレーが必要とされるため、その点でマック・アリスター選手と比較されることが多い。
また、プレミアリーグはブンデスリーガと比べてもフィジカルコンタクトが激しく、試合のペースが速い。遠藤選手はこれまでの試合で適応力を示してきたが、90分間ハイテンポでプレーし続けるにはさらなるフィジカル面のさらなる強化も求められる。
チーム内の競争:中盤の豊富な人材
リヴァプールの中盤は、2023年夏の移籍市場で大きな刷新が行われた。ファビーニョ選手やジョーダン・ヘンダーソン選手ら守備的MFの中心選手がチームを去り、その穴を埋める形で遠藤航選手が加入。しかし、リヴァプールの中盤には、ポジション争いが非常に激しい選手層が形成されている。
現在、リヴァプールの中盤には以下の選手が揃っている。
リヴァプールの主なミッドフィールダー(2024-2025シーズン)
- アレクシス・マック・アリスター選手(アルゼンチン) → 中盤の中心選手。攻撃的なプレーメーカーだが、リヴァプールでは守備的MF(アンカー)としてもプレーする機会が多い。パスの精度が高く、試合のリズムを作る役割を担う。
- ドミニク・ソボスライ選手(ハンガリー) → ダイナミックな攻撃参加が持ち味。ゴール前への飛び出し、ミドルシュートの精度が高く、攻撃的MF(インサイドハーフ)として主にプレーする。
- ライアン・フラーフェンベルフ選手(オランダ) → 高い技術力と運動量を兼ね備える。攻守両面で貢献できるが、まだ適応途中の段階。
- カーティス・ジョーンズ選手(イングランド) → アカデミー出身の若手ながら、ボールコントロールと運動量が武器。クロップ監督の信頼が厚く、中盤のレギュラー候補の一人。
- ハーヴィー・エリオット選手(イングランド) → 右サイドの攻撃的MFとしてプレーする機会が多いが、センターミッドフィールダーとしての適性もある。運動量が豊富で、プレッシング能力が高い。
- 遠藤航選手(日本) → 守備的MFとして、ボール奪取能力とカバーリングが強み。試合の流れを安定させる役割が期待されている。
- タイラー・モートン選手(イングランド) → アカデミー出身の若手MF。まだ経験不足だが、将来的な活躍が期待される。
遠藤航選手のポジション争いの現状
遠藤選手の主なライバルとなるのは、守備的MFのポジションを担うマック・アリスター選手だ。本来は攻撃的MF寄りの選手だが、リヴァプールではアンカー(守備的MF)として起用されることが多い。その理由は、パスの精度が高く、チームのビルドアップを円滑に行えるからだ。
遠藤選手は、ファビーニョ選手の後継者として期待された部分もあるが、リヴァプールの戦術では「ボールを奪うだけでなく、パスでゲームを作れる能力」も求められる。そのため、マック・アリスター選手の起用が優先される場面が多い。
また、試合状況によっては、ソボスライ選手やフラーフェンベルフ選手のような攻撃的なミッドフィールダーが優先されることもある。特に、プレミアリーグの強豪との試合では、攻撃に変化をつけられる選手がより重要視される傾向にある。
ユルゲン・クロップ監督は、試合の状況や相手チームの戦術に応じて選手を起用する柔軟性を持っています。遠藤選手は守備固めや試合の流れを安定させるための途中出場が多く、特定の状況での起用が目立ちます。これは、監督が遠藤選手の特性を最大限に活かすための戦術的な選択と考えられます。
遠藤航選手の評価:現地のリアルな声
遠藤航選手がリヴァプールに加入して以来、そのプレーは現地メディアやサポーターからさまざまな評価を受けています。以下に、具体的な試合ごとの評価やサポーターの声をまとめました。
現地メディアの評価:試合ごとのパフォーマンス分析
PSG戦での評価(2025年3月5日)
チャンピオンズリーグ・ラウンド16のファーストレグ、パリ・サンジェルマン(PSG)戦で、遠藤選手は79分から途中出場しました。試合はリヴァプールが1-0で勝利。soccer-king.jp+1soccerdigestweb.com+1spotvnews.jp
- 『リヴァプール・エコー』:遠藤選手に「7」点をつけ、「PSGがプレッシャーをかけ続けるなか、守備のクオリティーが求められた」と評価しました。 web.gekisaka.jp+2soccer-king.jp+2soccer-king.jp+2
- 『THIS IS ANFIELD』:遠藤選手に「8」点を与え、「出場してわずか数分後にジョアン・ネヴィスのカウンターを止めるスライディングタックルを披露。いつものように、もっとチャンスに値する選手の重要なカメオ出演になった」と称賛しました。 soccer-king.jp+1soccer-king.jp+1
PSV戦での評価(2025年1月29日)
チャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第8節のPSV戦で、遠藤選手はフル出場しました。試合は2-3でリヴァプールが敗北。soccer-king.jp+1web.gekisaka.jp+1
- 『リヴァプール・エコー』:遠藤選手にチーム最低タイとなる「5」点をつけ、「序盤は空中戦の能力が役に立ったが、PSVの2度目の同点ゴールの場面ではボールを奪われてしまった。その後は不安定だったが、センターバックに移ってキャプテンマークを巻いた後は少し落ち着いた」と評価しました。 soccer-king.jp
- 『THIS IS ANFIELD』:遠藤選手にチーム2位タイとなる「7」点を与え、「リヴァプールの頼れるユーティリティマンである遠藤は、いつものようにプレーを崩し、カウンター攻撃を阻止し、ラインを突破するという仕事をこなした。慣れない中盤がビルドアッププレーを脅威的なテンポで維持するのに苦労したため、何度も少し窮屈に陥った」と評価しました。 soccer-king.jp
サポーターの声:SNSでの反応
遠藤選手のプレーに対するサポーターの声を、SNSからいくつかご紹介します。
“Endo was immense today. Solid performance!”
(エンドウは今日素晴らしかった。堅実なパフォーマンス!)goal.com+1goal.com+1soccerdigestweb.com
“Why isn’t Endo starting more games? He brings stability to our midfield.”
(なぜエンドウはもっと試合に先発しないのか?彼は我々の中盤に安定感をもたらしている。)goal.comsoccerdigestweb.com
“Endo’s tackle in the 85th minute was crucial. Saved us!”
(エンドウの85分のタックルは重要だった。我々を救った!)web.gekisaka.jp+1soccerdigestweb.com+1
遠藤選手は、リヴァプールでのプレーを通じて、現地メディアやサポーターから高い評価を受けています。特に、試合終盤の守備固めや中盤の安定化において、その存在感を示しています。一方で、試合によっては評価が分かれることもあり、今後の継続的なパフォーマンスが期待されます。
遠藤航の未来は?
遠藤航選手がリヴァプールでの役割を模索する中、現地メディアからの評価、そしてクラブ内外の動向が注目されています。
現地メディアの評価
『サッカーキング』によれば、リヴァプールのアルネ・スロット監督は、遠藤選手を「サッカー選手としてだけでなく、人間としても高く評価している」と述べています。 また、試合でのパフォーマンスについても、「彼はいつも現れる。彼がなぜいつも現れるかという理由は、それは彼が特別な存在であるということ」と称賛しています。soccer-king.jp+1soccerdigestweb.com+1
今後の可能性
一部の報道では、リヴァプールが新たな守備的MFの獲得を検討しているとの情報があります。『FOOTBALL TRIBE』は、リヴァプールがドイツ・ブンデスリーガのMFトビアス・スティラー選手に関心を示していると報じています。 この動きは、遠藤選手の将来に影響を及ぼす可能性があります。しかし、現地メディア『リヴァプール・エコー』は、リヴァプールが遠藤選手の評価額を1500万~1750万ポンド(約28億円~約32億円)に設定していると予想しており、クラブが彼の放出に積極的ではないことを示唆しています。 goal.comexcite.co.jp
遠藤航選手は、リヴァプールでの役割を確立するために努力を続けています。監督やチームメイトからの信頼を得ているものの、クラブの補強動向やポジション争いの激化により、今後の展望は不透明な部分もあります。しかし、彼のプロフェッショナリズムと適応力を考慮すれば、リヴァプールでのさらなる活躍を期待します。


